2011年7月31日日曜日

在宅寄席

本当は各名人のDVDを買って聞けばよいのだが録画装置の連ドラ録画機能を使い日本の話芸を録画している。上方と江戸の噺を放送してくれるので知らない上方の噺が聞けるのも放送録画の利点だ。貯めておいて寝台にひっくり返り聞いていると寄席でひっくり返って聞いている気分になる、多分今では寄席も全て椅子席になってしまい煙草盆を前に寝転がっている風景は無いだろうが。
話芸と銘打っているだけあり演目もおなじみの古い噺で火事息子、三枚起請、唐茄子屋政談、粗忽長屋などなど話の内容が分かっていても同じ場所で笑ってしまったり、ほろりとさせられる、さすが名人の話芸だ。
それと放送時間が15分のため下手な枕を振ったりせずまじめに話しに入ってゆくのがよい。
昨夜貯蓄を取り崩して聞いた中に西行鼓滝という上方噺があり鼓滝という日本名三滝のひとつへ西行が出かけて和歌を詠み素人に直される夢を見た内容だが名滝が能勢辺りにあったとは知らなかった。
 夏何処か涼しき巷半ズボン    枯沼

2011年7月30日土曜日

団扇の骨


我家の団扇は骨がプラスチックで扇いでも団扇で風を満足に起こせない文字どうり夏炉冬扇だ、ところが昨日音楽会でくれた団扇は子供の時分には何処にでもあった竹の骨の団扇だった、きちんと節の部分に穴を開け少し太い竹ひごを通し開いた細い骨が扇がれた時にしなるのを受けて骨を強化している。
風呂焚きの渋団扇は大きかったが同じような仕組みだった、団扇一つを見ても隔世の感がある。
扇いで出てくる風は何か当たりが和やかで風を起こしましたと言わんばかりのプラスチック製とは趣が違う、うれしいものを貰ったいや頂いた。
 団扇もつ手やせ細りて七二歳    枯沼

2011年7月29日金曜日

昆虫がいない

写真のコガネムシ(と推定)は我が家付近で未だ見られる甲虫ですがトックリバチの巣を見つけて気がついたのだが夏になるとジガバチ、ハンミョウ、カミキリ、コガネムシ、タマムシなど何処にでもいた昆虫がいないのだ。現在東京都内で玉虫厨子を再現、レプリカを作ろうとしても貼り付けるタマムシが採れないだろう。歩く先を飛んでいたハンミョウ(道教えとか道しるべとも呼んだ)やクワガタも全く見られず、モンシロチョウの幼虫を運んで来て地面に穴を掘り入れてしまうジガバチは幻ではないか。
ファーブル昆虫記を幼い頃に読んで感激出来たのは身近に似た例もあり頷けたからだろう。
昆虫や生き物に興味の無い方々は毎日何を喚いているのかと思われるだろうが見られる昆虫はゴキブリ、ハエ、カ、ノシメコクガ、ジンサンシバンムシ、ホシチョウバエなど衛生害虫、貯穀害虫だけとなったら世の中は無粋なものになりますぞ。
      写真の昆虫の名前を間違えている場合がありましたらおおしえください。
   見たくても何処に行ったか夏の虫        枯沼

2011年7月28日木曜日

マムシグサの実


セミの抜け殻探しの副産物で養護老人施設の花壇でマムシグサと思われる植物を見つけた、居住されている方が植えたのでしょう。古代人が食糧にしたと云われ照葉樹林帯の代表植物でもあるらしい。
五月にYさんの別荘へ出かけたときに花が咲いたムサシアブミと思われる、マムシグサの親戚を見つけたが、あれも多分結実し色づいているのだろう。
最近では珍しい植物になったのだろうが古代人が食糧にしたといわれるのだから日当たりのよい藪には自生していたのだろう、最近は栽培条件も知らないで引き抜いて持ち帰る人がいるからなくなるのだろう、神田上水沿いの花壇では頻繁、白昼堂々と抜いて持ち去る傑物もお出でだ。
マムシグサと思うがテンナンショウ、ムサシアブミなどかもしれない、ご存知の方ご教示ください。


セミの殻幾年月を耐え忍び     枯沼

2011年7月27日水曜日

トックリバチの巣

久しぶりなのか初めて見たのか分からないがセミの抜け殻を探していたときに見つけたが残念ながら昨年の巣だろう、色が古ぼけていた。この巣が徳利を逆さにした形からトックリバチと名がついたらしい。巣の大きさは一円アルミ硬貨くらい、口が下向きではなかったかと思うがほぼ真上を向いていた、トックリバチの親は蛾の幼虫を捕まえて来て、この中に閉じ込めて幼虫に産卵し羽化したトックリバチの餌にして幼虫が育つようにする。蛾の幼虫が死んだら餌にならないので麻酔をかけて生かしているらしい。最後に穴から出て蓋をする仕組みらしいが蓋したやつは見たことが無い。
巣の材料は植物を噛み砕いて唾液と練り合わせて作るそうですがトックリバチは殆ど見た記憶がない、ジガバチが地面をモンシロチョウの幼虫を引きずっているのを見かけ後をつけて巣穴を見ておき同じように産卵した穴を掘り返して萎びた幼虫を見た記憶ならあるのだが。


 夏来たがセミ鳴く求め老い歩き           枯沼

セミの抜け殻



今年はセミの鳴き声が聞こえないと平塚、豊中にお住まいの方も感じてお出でのようで我が家付近でも声はするが数が少ない。心配になり毎年見に行く公園へ行ったら例年より若干少ないがざっと数えて五十個以上あった、アブラゼミ、ニイニイゼミなど種々のセミの抜け殻があり安心した。
しかし鳴いている声が少ないのは何故かと考えてみると夜間から早朝にかけて羽化する時は一番外的から狙われるので、この公園にに多くいるハシブトカラスに食われているのではないか、或いは人間が捕っているのかもしれないが。
もう一つ考えてみると今年は梅雨明けが早く例年だと今頃という年も多々あり、これから夏でセミも鳴き出していたと思う。未だセミが地面から抜け出す温度に地中ではなっていないのかも。


 蝉蜻蛉居てうれしくて五月蝿くて    枯沼

2011年7月26日火曜日

飲み屋のお客

画伯から誘われて17時に神田で待ち合わせて、いつものお世辞にも綺麗とは云えない如何にも飲み屋らしいテレビ番組に出て来そうな店へ行った。親父一人でやっていて、ちょうど店を開けるところだった、30分もするとほぼ勤め人風体の男性客で一杯となり画伯が時々は上京しないと分からない情景だ、たまには出てこないと時勢に遅れると未だ意欲と闘志が衰えていない語り口だった。
しかし絵画倶楽部は退会者が増えて残りの会員では立ち行かないとぼやいていた、古い会員との軋轢、会費1000円値上げした事が影響しているようだが、現状を楽しんでいるようで当分ボケは無いだろうと感じた。どこか旅行に行こうと誘われ秋以降に凸凹珍道中があるだろう、あの映画の正式タイトルは何といったのだろう。












蝉鳴くや耳鳴り止まず悲しくて     枯沼

2011年7月25日月曜日

西瓜

もう少し時が過ぎたら子供たちが西瓜の切ってないのを見たことが無いと言い出すだろう。
我が家付近では丸ごと大きな西瓜を売っていません、全て切り分け1/8の切り身でxxx産480円などと値札が貼られて棚に並んでいる。切り身にして部屋は少し冷えているが棚は野菜売り場の玉葱やトマトと並んでおり冷却設備は無い、このようなところで売られて変敗しないか心配になる。
大きな西瓜を盥やバケツで冷やし午後3時頃に家族揃って食べた黒い種の多い西瓜の美味かった事、西瓜の絵と言うと赤い半月形に黒い粒粒を描き込めばよかったが最近は種は無いし真っ赤な色もしていないから西瓜らしく質感を描くのも難しくなった。
そう云えば水菓子を食べさせる店も見かけなくなった、風情が無い世なんだなー。


 水菓子を食べさせる店既に消え    枯沼

2011年7月24日日曜日

僕とテレビ

先ほど正午に道を歩いていたら、このテレビこれで終わりだねと中年女性の大きな声が聞こえてきた。
そうだ今日でアナログテレビは終わりだったのだ、初めてテレビを見たのは日本橋三越で白い服で歌う女性を隣の部屋でブラウン管に映し出していたやたら照明が天上からぶら下がり熱い実験を並んで見た時、多分小学4年生頃だったろう。
それから十数年して我が家に父の商売道具として白黒テレビを買った、カラーテレビも商売道具だったから買ったのだろうけれど覚えが無い、自分でテレビを買ったのは結婚の時だったろう。
それから何台買ったか分からないが食事の時はテレビを消すと言う約束を一番に破ったのは僕だろう、最近ではテレビを見て食事をしこぼすからとテレビに背を向けて座らされてラジオだ、天気予報とニュース以外に興味も少なくなった昨今ラジオでもかまわない。


 夏空にアンテナ光りテレビ逝き    枯沼

2011年7月23日土曜日

夏の虫

ニイニイゼミ、ミンミンゼミは声を聞いたがアブラゼミ、クマゼミは聞いていない。田圃へ行ったらいつもの年なら池を周回しているギンヤンマとイトトンボを全く見なかった。この付近には特にキイロイトトンボが生息する池があったがマンションになったそうで杉並区の絶滅危惧種と僕は決めた、と言うのも生息を教えられて以降毎年見に来るのだがマンションの工事以降見ていないからだ。
今年はセミが鳴いている数が少ない、その原因は放射能だと実しやかに言う人がいるがセミは5年くらい幼虫で地下にいるから放射線の影響を受けていない、あの水爆実験で死の灰と言われる放射能を含んだ塵が降下してきた時の影響が出て来たなら話しは分かる。


灯が消され行き場求めて夏の虫     枯沼


追伸
   朝早く散歩しているとカブトムシを例年より多く見つけます
   とのお話しがありました。

2011年7月22日金曜日

クサギ

植物の名はそのものずばりとどうしてこのような名がついたのか解らないものがある、例えばオオイヌフグリや殆ど今では見られないイヌフグリは早春に咲く可憐な花だがフグリとは何故なのかなと思う。
それに反してヘクソカズラもそうだがクサギも名が体を表す、そのものずばり臭い。
この写真を撮っている時に僕くらいの年配の女性がきれいな花ですね、名前が判りますかと聞かれたので教えてあげ意味を話している途中でふっと立ち去った、臭いを教えてあげようと葉を強く擦った僕は一人でクサイと思わず声を上げた、えもいわれぬ臭さだった。


 こめかみの痛さなつかしかき氷       枯沼

2011年7月21日木曜日

過疎の町の七夕祭り

京王井の頭線富士見が丘駅付近の商店街が毎年8月に七夕踊りを催している、その案内が神田上水に架かる橋の上に立てられている。提灯の数が商店の数、店が段々無くなり寂しい限りだ。
本屋、すし屋、飲み屋などなど継ぐ人がいないので店じまいしていったようだ、住人は減っていないのだが何故か店が流行らない通りだ、まるで過疎の町みたいな状態でスーパーも集客対策に配達しますと宣伝している。何処も住宅街はこのようなものなのだろうか、踊り手がいるのだろうか、お覚えていたら見に行きますが踊りの場所が何処なんだろう。


野分来ず土用丑の日涼しくて        枯沼

2011年7月20日水曜日

もう少し予報精度を上げられないのかな

猛烈な台風6号と予報され凄い被害が出ると言われ、物干し場の植木鉢を片付けたりしているが関東では未だやって来ず雨が少し降っただけ。
台湾から来た友人とジブリで会う約束になっていたが、猛烈な台風とテレビで報道されているので年寄りに気を使ってくれて再会は延期となった。肝心の予報では強風が吹き荒れているはずが未だ紀伊半島を過ぎた辺りをゆっくりと東へ向かっているらしいが薄日が出て半日以上遅れてしまった、今夜荒れるのかな。
地震は電離層が低くなる事で早期予報が出来る望みが出て来たが台風も予報精度を上げてほしいものだ、米海軍の予報が精度があるといわれているらしいが真似て上げて欲しいものだ。


 




蝉鳴いて愚人こぞりてまつりごと     枯沼

2011年7月19日火曜日

今まで知らなかった


玉川上水でコオニユリのつぼみが何時までも開花せずやきもきして見ていた。蕾も小さいからコオニユリと思っていたが区別を調べなおすと、この花はオニユリであることが判明した、植物学者でも花を並べられ一見して区別は難しいと調べた図鑑に書かれていた。一番簡単な区別はムカゴが茎についているのがオニユリ、無いのがコオニユリですと。
僕は花が小さい種類があり、これを小鬼に見立てていたのかと思ったが調べなおしてよかったし偶然に蕾を折り取られたムカゴがはっきりしているオニユリがあってよかった。


ついでだがヤマトナデシコは古来から日本固有のナデシコで平安時代に中国から輸入された唐撫子に対して大和撫子と呼んだ事から出来た古い歴史のある言葉である事も知った。




オニユリや凛々しく雑草に立ち向かい     枯沼

2011年7月18日月曜日

林のバー

僕はこの季節に林のバーへ行くのが好きだ、気温が比較的高く風の無い日だと微かに醗酵臭がする時もある。実はクヌギ、カシなどの広葉樹の幹から出る樹液なのだ、これが夏の気温で醗酵していると僕は勝手に臭いからバーと名付けている。
ここにはカブトムシ、クワガタムシ、カナブン、コガネムシ、チョウ、スズメバチなどが来て争いながら樹液を吸っているが小さなものや力の弱いものは撥ね退けられたり追い出されたり生存競争が激しい。
このバーに現在、カナブン、コガネムシ、チョウが来ているが時々見られるクワガタムシやカブトムシはいなかった、夜行性のためなのか昨夜捕獲されてしまったのか。
ここは玉川上水にある秘密のバーの一つでカブトムシをお目に掛けられず残念、昆虫採集をするならバーで待っていると種々の昆虫が採取できる、時間帯で何が来たか記録しておくと夏休みの自由研究になるが永久に暇な僕が一定時間毎の写真を撮り調べてみるか、以前書いたサケノミチョウも来る。

此処で捕まえた甲虫の餌として蜂蜜を水で8倍濃度に希釈し脱脂綿に浸して置いておくと吸う、僕の経験ではカブトムシが12月頃まで生き延びた事が数回あります。濃度は少し不正確です、吸わなかったら徐々に濃くしてみてください。

虫を捕る麦藁帽の我何処に             枯沼

2011年7月17日日曜日

気になる品質

駅の近所にチェーンの薬局がある、通りに並行して側溝が通っているが、この上に台を置いて商品を並べている。狭い通りで歩きにくく先日は杖を突いた盲人が台に足を引っ掛けて転んだほど突き出ている。
日当たりが極めて良く並べてある商品は耐候、耐光試験をしているのではないかと思われるほど。
並べられているのはトイレ用品、ミネラル水、各種洗剤、シャンプー(時として並ぶ商品が異なるが)、殺虫剤などでさすがに内服薬は並べていない。しかし晴れていれば日が当たる場所に並べられた品物は確実に50℃以上で6時間は曝されている、口に入る品物は確実に味が変化すると思うのだが箱に入っていて直射日光が当たらないにしても大丈夫なのかなと見る度に心配になる。


 節電と知恵比べ大暑かな             枯沼

2011年7月16日土曜日

台湾からのお客

東日本大震災直後の予定で台湾から一緒に働いていた若者が来る予定だった、舞浜は液状化でディズニーランドが閉鎖されているから中止と震災翌日朝にメールが来たが東京では報道されていなかった。
それから種々都合で延期が繰り返されやっと明日から遊びに来る事になった、三鷹のジブリへも来るそうで、震災以降ジブリ付近で外国人を見かけなかったが戻ってくるのだ。
何処へ行くのか詳しい事は聞いていないがジブリの次に三井のアウトレットモールへ行くと書かれていた、そのようなところまで調べて見に行くとは未だ日本を忘れていない外国人がいてくださる、うれしい事ですね、台風が邪魔をしなければと気をもんでいる。


 月高くおがら焚く老人控えめに         枯沼

2011年7月15日金曜日

ヘクソカズラ


万葉集に詠まれているこの雑草、夏草が生い茂る中で可憐であるが、草むしりなどして塀やフェンスなどから他の雑草と一緒にむしり取るとかなり臭い匂いを発する。誰でも一度や二度は嗅いでいるだろうけれど、この花の主と知らない、気がつかない方もあろう。
臭いは悪臭に属するが葉、実などは薬効があり漢方で使われ下痢止めや霜焼けの薬として使われているそうだ。
冬になると枯れて茶色くなった茎に実がついているのをクリスマスのリースなどに使われていたりするが夏に嫌がられた草でも枯れると重宝されるものがあるのだと思っている。
ヘクソカズラは今頃、フェンスのある工場、学校や運動場の日当たりのよいところで咲いており、我が家付近にもあり古代人集落の多いこの地帯で日本の夏を眺めて来た代表選手の一つだろう。




 夏草を刈れば出てくるクソカズラ           枯沼

2011年7月14日木曜日

散歩の場所

最近の厳しい暑さの天候はコンクリートとアスファルトで覆われた我が家付近では白昼歩く人も稀だ。
困るのが鳥見と散歩、頭から照りつける日盛りをのこのこ歩く人は余程用事がある人で過去に熱中症で目を回し入院した前科のある僕は外出を許してもらえない。
早朝か深夜に出かければよいのだが熱された空気は冷めず淀んでおり歩き出すとたちまち汗が吹き出る、また夜中に歩き回る老人は徘徊していると間違われかねない。
カラスウリのレースのような白い花を撮影しようとすると何処からつけてきたのか何をしているのだと職務質問される、せめて日が落ちたら輻射熱が無い川の土手とか畑、森などを歩きたいが真夏の夜の夢でしか不可能だ。




  汗拭いて休む工夫や風流れ   枯沼

2011年7月13日水曜日

通った場所

最近福島県の阿武隈山系や周辺の地名が頻繁に出てくる、実に懐かしい地名であるが今は放射線のホットスポットとして突然寝ている子が起こされたような感じだ。
山の中の舗装もされてない細い道、冬は凍っていたし谷の夏井川も凍っていた、トンネルの出口が踏み切りで蒸気機関車が飛び出してきて驚き命拾いもした。
どの道を通って太平洋岸へ出ても山間の道路の周辺は養蚕と稲作の貧しい農家が僅かにあった、この風景は会津の方へ行っても変わらなかった東北の普通の風景だったのだろう。
その東側を切り崩して原発が出来て地域は一時的に潤ったが元の風景に戻ろうとしている、ただし人が住んでいない風景が出来てしまった。




切り売りの西瓜食べさす店探し     枯沼

2011年7月12日火曜日

トンボ



今朝、散歩の途中でオハグロトンボと出遭った、今夏初めてだし予想していなかった。
出会う可能性があるトンボといえばコシアキトンボ、ムギワラ、シオカラ、ナツアカネでひと夏に一匹くらい子供の頃はたくさんいたが素早くて捕れなかったギンヤンマ、オニヤンマに出逢うくらい。
たぶん40年前だったらかなりの種類のトンボが生息し子供たちが虫取り網と籠を持って神田上水の辺りを遊びまわっただろう。染物の糊を洗い落としていた川がコンクリートになって全て変わってしまいオハグロトンボで感激する極めて情けない事になったものだし、トンボつりなんて遊びは死語だ。




 
  制帽の白さまぶしく子等ふざけ     枯沼

2011年7月11日月曜日

暑いゴイサギ

養護老人施設の池に久しぶりにゴイサギが来ていた、現在午前10時を少し過ぎたところだが遠慮会釈なく真夏の太陽が照りつけ35℃は越えているだろう。
水際で魚を狙うゴイサギは暑いのだろう嘴を僅かに開けて口でも呼吸しているのか、魚を見つけたら急いで閉じて飛び込むのか見て居たかったが過度の日焼けになるので止めた。
嘴を開けて餌を狙うのを見るのは初めて、台北の真夏の公園でさえ口を閉じていた。
足も熱いのだろう片足を上げたり少し歩いたり集中して餌を狙えないような状態だった。




夏空に電力不足恨めしく            枯沼

2011年7月10日日曜日

髪は我を救い給わず

礼拝が終わり教会を出たら真夏の雲ひとつない空から正午の太陽が頭の天辺へ容赦無く照りつける。暑いというより熱い、これでは火傷してしまう。
先ほど教会で牧師さんから「九十九匹を残して一匹を捜す」と神様は迷った一匹の子羊を捜し出すとお説教を聞いたばかりだが僕はさ迷う一匹の子羊に該当しないのだ、さ迷い続けている72年の羊いや卯年だが髪からも見放されてしまった次第で慌てて帽子をかぶった。
久しぶりに天辺を写して見たら羊や卯ではない河童だった。




 梅雨明けは一夜で空が入れ替わり          枯沼

2011年7月9日土曜日

音楽を聴きに行った

ご近所の方が今日午後の日本フィルの定期演奏会の入場券をくださった、ハイドンの交響曲60番うつけ者という曲が演目の第一番目だった。このような曲があるとは知らなかったのであえて予備知識無しで喜び勇んで出かけた、しかし何か期待と違う演奏でうつけ者の趣旨が演奏の何処にあるのか分からず最後になって二人の演奏者と指揮者がふざける場面が出て来ただけで最後まで何でうつけ者なのか分からずじまい。僕のような素人に西洋の古典音楽が理解出来る筈はないが難解なリズムやメロディーでないだけに残念だ。


  制服の襟思い出す半夏生

その考えで大丈夫かな

太陽光発電や風力発電を原発の代替にしようとしているが風が強いと危険だからと止めるし風が無いと発電出来ない、回し初めに電力が必要な風力発電。
日光が照射しないと発電出来ない太陽光は雪や雨で効率が極端に落ちる、例えば浅間山、フィリピン、インドネシア、チリの火山の噴煙で太陽が遮られ真夏が来なかった冷害の夏が僕が生まれてからでも数回あり寒くてプールで泳げなかった冷害を記憶されているでしょう。
本当に工業用代替発電として巨額の税金を原発のように使っても十分電力が天候や気象条件に左右されず確保出来得ると保証出来るのか十分考えて欲しい。
それには原料にコストがかからず一部で使われ始めている地熱発電が良いと30歳前に宮城県鳴子峡へ地熱発電所を見に行った時から僕は思い続けている。
狭い国土で必要電力を確保する太陽光パネルを広げるスペースはあるのか晴天率の良い地域に限られてくるだろうから、地熱は天候や風に左右されないし今まで地元にあったエネルギーを利用するため風評被害や公害も出ないだろうし火山国の惠だろう。




  参らずに鬼灯市で帰る客       枯沼


 今日明日は鬼灯市、7月10日は同時に四万六千日です、普通は御参りして鬼灯を買って帰るが
 僕みたいな信仰心のない人間は鬼灯の鉢を買いに行くだけ。

2011年7月8日金曜日

金銀砂子

昨日は小暑で七夕だった、新暦では梅雨のさなかで星祭が出来るわけがないし晴れても天の川が見えるような水蒸気の少ない快晴の夜空は望めない。
今日が農暦6月8日ですから今月末頃になると夜空も晴れて天の川が見え小学唱歌の七夕で金銀砂子と歌詞にあるような夜空は僻地へ行けば見えるし子供に星座を教えるのに苦労するほど満天の星、僕が金銀繋ごうと聞き間違えて覚えたほどだ。
金色、銀色に見える星をビーズ刺繍をするようにつないで行こうと歌っていると思ったのだ、今度は何処で天の川と星の砂子を見ることが出来るだろうか、空気の澄んだ乾燥した地方しか可能性は低いが。


 砂子刷く椀に冬瓜足痺れ    枯沼

2011年7月7日木曜日

ネギ坊主

殆ど耕作されておらず季節ごとに僅かに植えつけられ、後はこぼれた種から発芽した野菜が自然に育ち花や実をつけ朽ちてゆく生産緑地、今道路際に葱がありネギ坊主が完熟し種子が採れる寸前だ。ネギの種は針の先ほどの小さな黒い実、拡大するとどのような形か見たことは無いが、多分面白い形をしているのだろう。その植物が子孫を残すにふさわしい形状に変えてきている、親父が徹底的に乾燥させて白紙の上に集めているのを見た、大事に紙をたたみ来春播くと美味しいネギが食べられると教えてくれた。
ここではナタネが菜の花を咲かせ実ると野鳥が食べているが、ネギもこぼれ落ちるか野鳥が食べているのだろう、野球場くらいの畑だがもう暫くすると整地され細かく仕切り宅地として販売されるだろう。


味噌汁は葱延び沈む夏昼餉      枯沼

2011年7月6日水曜日

4時から

元勤務先の後輩から鳥見の最中に電話が来た、仕事で我が家付近へ行くから夕方から飲みませんかとの誘いだったので5時からと約束した。
3時半ごろ再度電話が鳴り仕事が終わったので早めてもらえないかと,4時からにして盛り場へ行って見たら節電対策で早朝出勤の方々に合わせて17時前割引がありかなり安い、それにあわせて男女の客が結構入っていた。従業員を削減するため焼き物は机の上にガスコンロを置き客が勝手に焼くのだ、考えると好みの焼き具合で焼けるし一石二鳥だ。
驚いたことの若い主婦が子供連れで来てビールを飲み焼き物を焼いて食べており、常連らしくおしぼりは5時前は要求しないと出ないとか、何がお得だとか教えてくれた。
他に女性だけの客が複数おり既にかなり飲んでいるようだったが世間は刻々変わってゆくことを知った夕方だった。


 紫陽花も終わりになりて雨降らず       枯沼

2011年7月5日火曜日

元会社のOB会

定年時に入会を求められ断って以来勧誘に乗らなかったが、熱心なお誘いを何人もの方から受けて
入会したら早速年次総会があり出て来た。
会場で驚いたことは90%くらいが広義の元上司、久しぶりだねよく入会したねとご挨拶くださる方が当時だったら雲の上の方、恐縮し続け、懇親会で挨拶を求められたので元上司の皆様ご無沙汰しておりました、今日来てみたら予想に反して平均年齢77歳の先輩ばかりで、どうして追いつけない差があり永遠に上司ばかり、しかも在籍した事業所は全て閉鎖されてない。そのような訳で拠り所もないので入会した次第だという様なことを述べたら来賓の社長も笑っていた。
食事の時に数名の本当に雲の上の方が君の挨拶、まじめな顔してユーモアのある事を喋り良かったと言って下さった、人前で予期せず喋るのは何年ぶりだろう。
最後に言い忘れたのが元上司、先輩の皆様、今後は逆らったり反論したりせず仰せに従いますと。






朝顔はただ横に這い光り伸び          枯沼

2011年7月4日月曜日

季語


先日神田上水を散歩していたら柵と道路の30cm幅の未舗装部分に花壇が出来ているところがある。
もうコスモス、キキョウ、フジバカマが開花している、6月末に秋の花といわれる三種類が盛りとばかりの状態で世話をしている方の施肥が余程よいのだろう。
例年ここの花はひまわり以外は早く咲いてくれるが、それにしても梅雨明けしていない今咲かれてはの作者としては季語が違うよと言われてしまう。
これらの花が秋の季語と決めた頃はもう少し遅く咲いたのだろうか、それとも地球温暖化の影響で植物の開花が早くなっているのだろうか、稲は台風前に開花、結実が済まされるよう品種改良されているが園芸植物もそうなのかな。




時は梅雨桔梗開いて光秀忌     枯沼

2011年7月3日日曜日

心配になる

かねがね気になっている事に、このblogを多い日で100回、少ない日で40回は何方かが見て下さっているがある。しかも北米、ドイツ、中国、台湾、マレーシア、スペイン、カナダなど海外から週に一回以上、多い時は或る国から殆ど毎日という場合もある。
そこで心配になるのが在外邦人の方でしたらヘタな日本語で書いているなと我慢してくださるだろうが外国人の方が日本語を勉強するために下手な日本語の例として知って見て下さるならよいのだが初心者の方が日本語だからと教科書代わりにされる事だ、困った事にほぼ同じ方が見てくださっている。
妙な日本語を学んで貰ったというか罪作りな事をしているような気がするし俳句と称している駄句も気をつけなければいけない、大変な事だ。


 ノカンゾウ暑さ到来鮮明に           枯沼

2011年7月2日土曜日

犠牲者



息子が神戸へ毎土曜日通学している、勤労者が全国から通ってくるが自動車会社勤務の千葉や九州から来ていた方が木金曜日休日に変更になったので通学出来なくなったと落胆していたそうだ。
入試を通過し勉学が始まったばかりなのだが国の方針に会社が従い九州にある事業所まで節電の影響を受けるそうだ。
何年通学期限があるのか知らないが最低二年履修しなければならないそうで、同じような学校は都心には数あるが勤務時間の関係で週日は通い切れない人が唯一土曜日開講している神戸へ通学していると聞いた。


 コスモスは気宇壮大にビッグバン    枯沼

2011年7月1日金曜日

ミネラル水の製造元

東日本の大震災でミネラル水が不足し(容器の不足が主らしい)外国からの輸入が増えている。
容器を持ち帰り写真を撮ればよかったが邪魔になり捨ててしまったが今朝買って飲んだら製造元が「アラブ首長国連邦」、日本からタンカーで真水を輸送する事があるアラブ諸国から逆輸入品を初めて飲みました。
飲んでみて味が違うので表示を見たらそうでしただけで別に品質が悪いという事もない、日本から買ってくださり輸入した海水処理設備で真水を作り充填したのだと思います。そのため純水に近い水だから味が異なると舌が感じた、多分一番不純物が無いためでしょう。
小さな商店やビルの売店を探すと既存メーカー以外の水が味わえるのではないでしょうか。




紫陽花や蝸牛は来ずに日は暮れて        枯沼